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守るべきもの、守るべからざるもの

日本エネルギー経済研究所は7月28日、国内の原子力発電所54基すべてが2012年春に停止した場合、電力不足が国内産業の空洞化を加速させることで失業者数も19万7000人増加するという試算を発表しました。(読売新聞2011/7/29)
ちょっと待って戴きたい。
「企業は節電を迫られることで生産活動が低迷し、生産拠点の海外移転も避けられない」などといった経団連の発言もありますが、これではまるで「原発がなければ日本経済は動かない」とでも言っているように聞こえます。
価格競争に促されるまま、安い人件費を求めて工場が海外移転し出したのは、何も今に始まった事ではありません。
節電を迫られる前から、企業の海外移転は既に活発化していました。

さらに、原発立地の自治体は交付金なしでは財政破綻同然で、原発関連の雇用もなくなってしまえば地元から人がいなくなるという意見もあります。
ですが、立地の自治体のみならず、その周辺地域には農業を始め工業やサービス業など様々な職業で食べている人々も住んでいるはずです。

福島第1原発事故による健康不安などから職場復帰の先延ばしを希望した避難住民が、勤務先から退職や解雇を迫られる実態が8月13日に判明しました。
避難住民の雇用をめぐる新たな課題といえるが、厚生労働省の担当者は
「放射能の問題は法の想定外。当事者同士で話し合ってもらうしかない」とまるで他人事。
ただ、厚労省は被災3県の労働基準監督署相談窓口を設け、全国の避難所に延べ1500カ所以上の出張相談も実施。
7月末までにあった約8800件もの相談は、7割以上が被雇用者側からの訴えだったといいます。
中には退職や解雇を迫られるケースも多数ある訳ですが、福島労働局の担当者は
「『被災者だからかわいそう』というだけでは、責任は問えない」と酷ながら尤もな答え。
原発事故後、福島県から中国地方に避難したメーカー勤務の30代女性に会社は当初「半年間は自宅待機」としていたが、その後、6月から仕事に復帰するよう連絡。
女性は遠隔地にいることや子どもの健康不安などを説明したが、会社は「出社しないなら辞めてもらう」と通告。
有給休暇を消化した7月中旬以降は欠勤扱いで、一定期間後に解雇となる。(日刊スポーツ2011/8/14)

チェルノブイリやフクシマでわかったように、原発事故による放射能被害はあまりにも広大な地域に及ぶものであり、人々の生活を激変させてしまいます。
原発で働く人の雇用の為に、その他の産業で働く人の雇用を常に原発事故の影響で失うかもしれないリスクにさらし続けても良い理由になるのでしょうか?
原発関係の雇用は守ってもらえるのに、原発事故による放射能被害を受ける側の雇用は守ってもらえないのでしょうか?
それとも、本当に守りたい「雇用」というのは原子力村の天下りポストや御用学者(大手事業家や芸能人も含む)の地位で、その為に現場の労働者を山車にしているだけなのでしょうか?
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