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鳴動の大地、咆哮の空

地球が、悲鳴を上げている――

東日本大震災から2ヶ月、主に宮城県を襲った震度6の余震から1ヶ月経った5月11日。
今度はスペイン南西部に位置するムルシア州ロルカでM4.5、その二時間後に同地でM5.3の地震が発生。
トルコでも3月8日の東部エラズー県カラコチャン郡のM6.0に続き、5月19日の夜に北西部キュタヒヤ県スィマヴ郡でM5.9~6.0の地震。
中国雲南省盈江県では東日本震災の前日の3月10日にM5.8のの地震。
共に石造りが多い建物の倒壊、道路の寸断、多数の死傷者と被害は実態が明らかになるにつれ拡大していきそうな雲行き。

3月10日にハワイのキラウエア火山に約2.4キロ長の亀裂が発生し、大量の溶岩と火山性ガスが噴出。
当初は北東貿易風の影響で火山性ガスが人口密集地に流れずにすんでいたが、貿易風が止んだり、風向きが変わったりした場合、
島民に被害が及ぶ可能性もある。
5月21日にアイスランドでグリムスボトン火山が噴火。昨年4月のエイヤフィヤトラヨークトル氷河内火山の噴火ほどの影響はなさそうとの見方だが…。
6月5日にチリ南部のプジェウエ、コルドンカウジェの火山群から噴火し、地域住民3千5百人が避難。
アルゼンチンなど近隣諸国の航空路線にも欠航が相次ぎ、物流にも多少の混乱が生じ始めている。
新燃岳が3月13日に再び中規模噴火。宮崎と鹿児島の降灰被害は未だ収まらず。
噴石(拳大の花崗岩)が直撃した民家の屋根や厩舎の屋根には多数の穴。
太陽光による自家発電が普及している都城市は、多数のソーラーパネルが噴石によって破壊され、噴火が終わるまで修理にかかれない。

アメリカでも自然災害が猛威を振るう。
4月27日はアラバマ州タスカルーサやミシシッピ、ジョージア、テネシー州を。
5月22日はミズーリ州ジョプリンを。6月1日はマサチューセッツ州スプリングフィールドを、それぞれ巨大竜巻が襲った。
4月中旬から続いた大雨によるミシシッピ川の大洪水では、ハリケーン「カトリーナ」の被害から復興中のニューオーリンズを守る為、
氾濫する川の水を支流に放水するという苦渋の決断。
結果、5月下旬に水はルイジアナ州南部の河口に達して一応の収束を見せたが、流域の村や町が冠水して多数が孤立。
被害は、これまで過去最悪と言われていた1927年のミシシッピ川氾濫を上回る恐れがあるという。


人々が、悲嘆に暮れている――

燎原の火のように広がったリビア、シリア、イエメン、バーレーンなどでの民主化革命は流血の様相を帯びたまま、刻々と犠牲者ばかりが増えていく。
新国家造りへの模索が続くエジプトでは、人口の一割を占めるコプト派キリスト教徒を襲撃する「サラフィスト」なる保守系過激派に、
最大野党のムスリム同胞団が接近を図っているという危うい政情。
ジャスミン革命で中東の春の先陣を切ったチュニジアは、相変わらずの失業率とコネ・袖の下が幅を利かせる社会構造までは未だ崩せず。
嫌気が差した若者が、生活の為に仕事を求めてイタリアやフランスに押し寄せ、EU内の自由な行き来を保障していたシェンゲン条約が揺らいでいる。