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情報という名の「劇薬」

情報も活動も震災と原発関連で手一杯になりがちな日本での今日この頃。
ですが、反攻反撃が続くリビア情勢、民主化を求めるデモ隊への武力鎮圧に乗り出す中東各国、
元政府高官の「処刑」が相次いでいるとも報じられる北朝鮮、コードジボワールではとうとう虐殺が起き、
アフガニスタンではコーラン焼却事件を利用した国連襲撃事件、パキスタンや北アイルランド等でもテロが収まらず…。
世界情勢は待ったなしのまま、目まぐるしく動き続けています。こっちも、情報量の多さに目が回りそうです。(@△@;;)

海外メディアもこぞって報道した東日本大震災。
各国による被災地での人道支援活動の様子や被災者の心情、避難所での生活、首都圏への影響等、様々な事が報道された訳ですが…
やっぱり一番の関心事は「原発事故」のようです。
特にチェルノブイリ原発事故のトラウマがあるヨーロッパの反応は凄まじいの一言で、主要国では殆どを占める原発推進派の現政権を追い込みかねない勢いで波紋が広がっています。
事に電力の八割を依存し、国の基板産業ともなっている原発大国フランスの慌て振りといったらありません。
訪中のついでとはいえ、大統領自ら来日して「支援」を表明する本腰の入れようです。(ドイツさえ来日したのは外相)
スリーマイル島原発事故を始めとした放射能による事故を経験しているアメリカも他人事ではなく、何より、日本の原発事業はアメリカの肝煎りと言っても過言ではありません。
そのせいもあってか、海外の友人からは(嬉しくもあるのですが)物凄く心配され、やはりあちこちで同様に在外の知人や親類から心配されているという話しを聞きます。
知人の一人は仕事でフランス在住のお子さんに「フランスでは大騒ぎになってる。放射能が心配だから、こっちに避難しない?」と言われたといいます。
「まだ大丈夫」だと伝えると、「じゃあ、(生後間もない)孫だけでも」とも言われて、面食らったそうです。
別の知人は、仕事仲間の奥さんがフランス人で「放射能が来る!ここは危ない!」「すぐ国外に逃げましょう!」とパニック状態だったといいます。
ドイツメディアでは「東京には水も食料も無い」と報じられ、アメリカメディアでは「原発事故で一万人が死亡した」などという話しが
飛び出し、中国メディアはマスクをしたレポーターが「東京では皆マスクをしています。放射能に備える為です」と解説させる始末。
…それは多分、花粉です。花粉症対策のマスクです。あと黄砂。(^^;
「日本政府の御用学者がテレビで『心配は無い』と言っているが、海外メディアの報道では、もっと事態は深刻だと伝えている」
といった風。
今まで御用学者に封殺されてきた警鐘者の意見が見直されているのは良い事だと思いますが、いずれにしても海外メディアは騒ぎ過ぎでしょう。日本が海外のニュースを同様に報じるように。
あらゆる情報が錯綜する中、何を信じ、何を選ぶのか…
たとえ結果的に「正解」ではなかったとしても、長い目で見て自分の頭で考えたいと思います。
…脳味噌はオーバーヒート寸前ですが。(爆)

もう原発については、ただ現場を信じて見守るしかないと思います。
ただでさえ専門性の高い事柄に素人考えであーだこーだと言ってみても栓無い事ですし、何より開示・報道されている情報の真偽がわからない以上、考えるだけ不毛です。
ただ、敦賀や東海村の事故から全く学んでいない「対策拠点」のお粗末さや、食事も仮眠も汚浄すらも満足に出来ない現場組の過酷さ、法改正が必要だからと原発の追加建造計画を削らない、原発一基あたりの補償額に上限をつけておき国民の税金で払わせるようにしてある保障体系等、限りなく発覚していく問題点については出来る限り追いかけ続けます。
皮肉な事に、災厄はその規模と犠牲が大きい程、学ぶものもまた大きいようです。
引き起こされた「現実」をしっかりと直視し、せめて将来は同じ悲劇を繰り返さない為に、精一杯考え出来うる限り行動に移していきたいと思います。

こうしている間にも、インドネシアでまたM7クラスの地震が発生したとの速報が!
インドネシアやフィリピン等は本国からの厚意は勿論、心配する家族を母国に残したまま、帰国せずに日本に留まって働いてくれている沢山の看護師(彼ら彼女らは本国では正看護師です)や労働者がいます。
しかも、本国へ仕送りしている身の上で義援金をカンパしてくれたというのですから、もう立派過ぎて頭が上がりません。
あちらが無事でありますように、バンダ・アチェの悪夢を再びみるような事がないように、祈らずにはいられません。