「(与党)幹事長に謹んで申し上げますが、幹事長は"大変なお仕事"です。
それを"全力で遂行"されていて、議会も国民も"感謝"していますが、幹事長が野党党首や下院議長の仕事のやり方にまで口を出そうなどと云うことは、正直に言って想像を絶します。
幹事長には"やるべき仕事"があって、その出来によって評価されます。
"他人の仕事"をやろうとしない事です。失礼ながら、貴方の手には負えません」
ジョン・バーコウ英国下院議長(当時)|英国下院議会の野次の諫め方① TBS NEWS訳
「オーダー!(Order/秩序を守れ=静粛に)」の掛け声で知られる、イギリス下院議会(※日本における衆議院)の元・名物議長(2009.6.22~2019.11.4)の発言より。
飛び交う野次をウィットが効いたコメントで一刀両断に退け、審議中に携帯電話をいじろうものなら閣僚であろうと容赦無く叱責。一方で、平議員にも等しく発言の機会を与えるなど、議会の秩序維持にも尽力。なお、ご本人の経歴は勿論、ゴシップ誌を賑わす奥様もなかなかの"曲者"な模様。
同氏は他にも、
など、示唆に富んだ発言を数多くしています。
冒頭で取り上げた発言に話題を戻しますと…
どんな仕事も、真面目に取り組むのなら決して楽ではありません。ましてや、与党"幹事長"ともなれば、その責任の重さは如何ばかりか。
それでも、常に人は与えられた地位にふさわしい成果を求められ、その成果によって報酬と云う名の評価を得ている訳です。ですから、他人の仕事に口を出す前に、自分に与えられた仕事で結果を出す事が肝要である事は明々白白。
回りくどい"裏工作"など弄してみた所で、効果がないどころか新たな火種になり兼ねません。"裏技"は正攻法を支える為にある手段であって、正攻法無き"裏技"はただの規則違反です。少なくとも法治国家では、まずまともな評価は得られないでしょう。
そう云えば、日本にも「二階から目薬」なんて諺がありましたね。