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再稼動という愚

大飯原発再稼動が、とうとう決定されてしまいました。

原子力規制庁は未発足(速くても可決は9月)、新たな安全基準も対策も、福島の事故原因究明も道半ば。
原子力事故被害への補償体制も整わず、現在被災した原発難民への救済策も汚染地域の除染も…何一つ出来ず終いの中での見切り発車。
野田政権は本当に財務省、経団連、そしてアメリカの言いなりのようです。
それまで自民党以上に原発を推進しながらも、事故を目にして考えを一部でも改めた管元首相や斑目委員長の方がまだ学習能力があると言えるでしょう。

原発事故対応は大失敗=管直人・前首相インタビュー= / 時事ドットコム

関電の八木社長は大飯再稼働を「夏季限定せず」「次の定期検査までの13ヶ月間、運転したい」と述べ、橋下徹大阪市長らが要望している夏季限定の運転に否定的な姿勢を示しました。(産経新聞2012/6/18)
「電力が不足するから原発を動かしたい」というのなら、不足する夏季に限定した運転で済む筈です。
いくら原発が単体では運用出来ない(大抵は揚水発電と抱き合わせ)、融通の利かない扱い辛い電源(火力のように強弱も調整出来ず、総発電量の六割を捨てている)とはいえ、電力不足が終わっても動かし続けらければならない理由は何なのでしょうか?
たとえ原発が停止しても、立地は「核燃料税」という形で停止中も交付金を受け取れる筈ですが…。

何より、大飯原発は事故発生時に必要な免震重要棟もベントフィルター塔も堤防もまだありません。
言うなれば、安全設備は事故を起こした「福島第一原発以下」という事になります。
それらが設置されるのは三年後。
であるならば、堤防建設中の浜岡原発同様、安全設備を整えた三年後にして初めて再稼動要請が出されて然るべきではないでしょうか。
それら安全対策をなし崩しにして、関電は再び原子の火を点けようとしているのです。

「もしも事故が起きたらどうするんですか?」と質問された関電の答えは「事故が起こらないようにします」。
まるで、目先の利益の為に安全を犠牲する体質のまま。
チェルノブイリに次ぐ過酷事故で国土が汚染された事など無かったかのような口振りです。
敦賀原発に続いて大飯原発直下にも活断層の存在が疑われている事への説明もなく(朝日新聞2012/6/9)、故・高木仁三郎博士が1995年に阪神大震災の教訓から原発が地震に襲われた場合の危険について訴えていた(2012/5/31朝日新聞「プロメテウスの罠-脱・原発の攻防」)事も全く考慮に入れて来なかった関電に「事故が起こらないようにします」と言われても、まるで説得力がありません。
おおい町の住民説明会でも、事故時の住民避難計画について地元には何ら説明がなかったというのですから、驚きを通り越して憤りさえ感じます。
つまり、関電と経団連の経営の為に原発を動かしておいて、いざ事故が起きたら住民は見捨てられると受け止められてもおかしくない姿勢です。

それだけでは飽き足らず、勢い付いた伊方原発や島根原発が次なる再稼動容認に手を上げ始めました。(毎日新聞2012/6/17)
さらに、日本原燃が高レベル放射性廃棄物処理の最終試験として青森県六ケ所村の再処理工場を動かすと発表。(産経新聞2012/6/18)
電力会社の株を多く持つ経済界は「原子力を基幹電源として維持し、電力会社の経営を助けたい」と言い、大手銀行までもが東電への新たな融資の条件を「電気料金の値上げと原発の再稼動」としたといいます。

つまり、この夏を去年の東日本のように原発無しで乗り切れたら、原発不要論が一層強まる。
それを恐れての「再稼動」強行ではないか、と京都大の植田和弘教授は指摘しています。(朝日新聞2012/6/2)

電力頼みの生活習慣・社会構造を否が応にも変えていく実践の機会を、再生可能エネルギーや自家発電の導入を促進させる好機を逸させれば、原子力ムラの思う壺でしょう。
第一、原発大国フランスの地方選挙でも焦点にされたように、原発は停止中も常にメンテが必要で、廃炉の為には何十年もの歳月と施設管理・解体工事によって、寧ろ雇用は増大します。
日本の原発の現場でも、事故以後に明るみに出た不正な就労への監視が強まった結果、人手不足になる発電所もあるくらいだそうです。

いずれにしても、植田教授の次の言葉が原子力行政の後ろ暗さを如実に語っていると思います。

「廃棄物の最終処分が出来ない技術は、生産の資格がない」

人の手で処分出来ないような資源は「資源」とは言えない(朝日新聞2012/6/18)と思います。
身の丈をわきまえず、扱いきれないとわかっているものに安易に手を出すのは、自滅の始まりに他なりません。

世界のウラン産出地に昔からある禁忌 / 2012.3.4放送回(YouTube内)
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