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スカイツリーは「再エネ」のランドマーク

8月17日。今年の3月以来、恒例となった金曜デモは、未だしっかりと続いています。(朝日新聞2012/8/18)
開始当初は東京新聞くらいしかまともに報道しなかった国会・官邸前デモは、日を追うごとに拡大。6月29日には雨の中にも関わらず、15万人を数えるまでに盛り上がりを見せました。
さらに、このデモをスイスからも支持しようと、7月6日に首都ベルンでスイス人を含む約60人が紫陽花の花を手に抗議文と署名を在スイス日本大使館に渡す行動に出ていてくれたといいます。(鹿島田芙美, swissinfo.ch 2012/7/7)
国民ではなく、霞が関やアメリカばかりを向いている野田政権には馬耳東風でしょうが、国民の「(安全無視の必要性無き)再稼動反対」という抗議の意志が「デモ」という目に見える形で展開されるのは意義がある事だと思います。
しかも、その参加者が安保闘争の時のような組織的動員ではなく、ネットなどの呼びかけに応じて集まった一般市民である事もまた意義深い事といえるでしょう。
無論、「非組織的」であるという事は、利害に縛られない「民意に一番近い意思」を示せるのと同時に、エジプトのアラブの春を主導しながら政権に食い込めなかった学生達のように、組織力を要求される場面では弱さも露呈します。
それでも、たとえリーダーが倒れたり買収されようと、容易には終わらせられない「ゆるやかな粘り強さ」を内包している事に期待したいと思います。

ただ「脱原発」「再稼動反対」を叫んでも原子力ムラには届かない。
何より、反対ばかりしているだけでは何の解決にもならない。
そう思い、コージェネや地中熱(地熱ではない)、太陽熱(太陽「光」ではない)、新宿副都心地下で地上の電力を賄う東京ガスのシステムなど、「実際に稼働」していて「短期間で導入可能」なエネルギー確保の方法を調べてみました。
「新エネルギー」とも言われた再生可能エネルギーがこの二十年余で進歩した一方、補助金や減税どころか認可も碌に受けられず、如何に開発・販売・普及を妨害されてきたかを知りました。太陽熱給湯器も途中で補助金が打ち切られたといいます。
そういった意味でも、東京スカイツリータウンに地中熱発電を本格的に採用(ピーク電力を約4割削減可能)したスカイツリーは、その高さ以上に再生可能エネルギーのランドマークと言えるでしょう。
無論、建設中にも関わらず震災を耐えきった「想定外無き」耐震性も評価に値します。

全てを「電力」だけで賄う必要はありません。
オール電化はガス事故や火災が心配な高齢者などの家庭には向いているでしょうが、その他の全ての家庭までもがオール電化である必要はないのです。
コージェネや太陽熱給湯器など、「熱は熱のまま」使用するのが一番効率的である筈です。
しかし、ようやく枷が外れ始めた再生可能エネルギーも、全てが「メガ(大規模発電)」の話しに持っていかれがちになってしまっています。
一部解禁された「民間参入」も、枠を決められてしまうなど、相変わらず「締め出しありきの入札制」のまま。
これでは大企業の独壇場になる上、膨大な電力を遠隔の大消費地へ送電する従来のやり方は、放電ロスがあって無駄が多い。
何より、無駄なハコモノ事業がまた繰り返されるような構造は新たな利権を生む為、避けなければなりません。
例えば、風力に適さない土地に大規模風車を建造したところで、一部のゼネコンが儲かるだけで自治体には無用のモニュメントが負債として圧し掛かり、高圧線下の土地のように風車の低周波被害だけが残る…といった可能性もあるからです。
日照時間が多い土地は太陽光、海風が強く吹く土地は洋上風力、火山や間欠泉が多い土地は地熱、都市部は地中熱…といったように、それぞれの土地の特徴に適った発電方法を、自治体の需要に適う規模で採用すべきです。

大規模発電で広域の電源を賄う方法は、発電所が機能停止すれば広範囲に及ぶ大停電を引き起こすリスクがある事は東日本大震災で既に実証済みです。
中小規模発電で県単位・町村単位を賄うレベルにしておけば、たとえ発電所が機能停止に陥っても被害は狭い範囲に限られる上、周辺からの融通で復旧まで繋ぐ事も可能になります。
電力も食料も、ありとあらゆるエネルギーは、出来るだけ地産地消されるのが一番効率が良いと思います。
勿論、電力融通は、平時の需要に応じた調整と非常時のバックアップの為には必要です。
原発を続ける為にまだ大金をつぎ込むよりも、全国のそこかしこにある貧弱な送電網を早急に強化する方が急務であり、余程安上がりに思えて仕方ありません。
送電網が貧弱(需要量に対して充分な供給量が乗せられない状態)である事は、売電のみならず、緊急時の電力融通の妨げにもなり得ます。
アメリカの民間電力会社の多くは、顧客獲得の為の価格競争と、多額の配当を要求する株主に応え続けた結果、設備投資に回す予算を削り、発電設備も送電網も故障して停電が起きるまで使い倒す破目になりました。
国内でも、例えば北海道稚内市には海風を利用した風力発電(1998年操業)が五ヶ所あり、現在74基の風車で76,355kW(稚内市の電力需要の85%)の発電量なのですが、送電網が貧弱な為に大消費地の札幌市には殆ど送電出来ない状態です。(朝日新聞2012/6/16)
非常に勿体ない状態ではないでしょうか。※8/22追記

資金力に余裕がある大企業がこれからさらに自家発電を導入すれば、設備投資の余力がない中小零細企業が公共の電力を停電の懸念もなく使用出来ます。
道路交通、病院、警察、消防、役所など国民の生命・安全に関わる重要施設の自家発電あるいは予備電源導入も急務でしょう。
何より、霞が関のほとんどの省庁が大なり小なり電源を確保している中、最大の非常時に対応しなければならない防衛省が未だ公共電力頼み(2011年時点)のままとは、危機意識が欠如しているように思えてならないのですが…。

標準的な一般家庭の場合、そう躍起にならずとも、節電は無理なく出来ると思います。
実際、去年の(そして今年も)我が家がそうでした。
ほんの少し、付けっ放しの明かりを消すようにすればいい。
ほんの少し、夏はクーラーの温度を上げ、冬はエアコンの温度を下げて着込めばいい。
ほんの少し、運動のつもりでエスカレーターではなく階段を使えばいい。
ほんの少し、冷蔵庫に頼らないよう生ものの買い溜めを控えればいい。
一人一人が「原発を動かさなくても成り立つような生活」をし続ける事。
そうして、「原発を動かさなくても成り立つような社会」にしてしまう事。
これが私たちの安全を売って利益を独占してきた病的利権構造への、一番の抵抗になる筈だと信じています。

<スカイツリーの秘密>地中熱 冷暖房で利用でき、消費電力も少なく / YouTube内
地中熱、「欧米、補助金で普及」「パッケージで海外売り込み」 / 日本経済新聞
スカイツリーは省エネでも国内トップクラス ― 地域冷暖房や地中熱利用など / 環境gooニュース
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竹島・尖閣騒動の本質は『外交』問題ではなく『内政』問題だと察するべき

当事国同士でただ「領有権」を巡るだけの駆け引きなら、間違いなく純粋な「外交」問題でしょう。
ですが、韓国は大統領選を控えた李明博大統領が支持率低下を取り戻そうと人気取りに走り、側近や韓国外交省さえも無視した「暴走」を来している様相。アメリカとの対話の為に、日本との対話姿勢を見せ始めた北朝鮮と立ち位置が逆転しかねない珍事になりそうな勢いです。(朝日新聞2012/8/16)
そして、中国は10月の全人代を前にして次期主席と目された江沢民派の習近平氏の身内にスキャンダルが発覚し、現政権を握る胡錦濤派との権力闘争が再燃する可能性が出てきています。(産経新聞2012/8/12)

両国とも、失業者の増加と格差拡大による政権への不満が渦巻いており、「国内向け」の人気取りで国民の不満の矛先を逸らせ、政権の延命を図る必要に迫られている事情が共通しています。
今、この世界的不景気の中で国民の不満が鬱積していない国は殆どありません。
さらに「特権的」な富裕層への不公平感が「99%運動」として噴出したように、権力・財力を握る勢力も地位安泰とはいえなくなってきています。
国外に「敵」を作り、「愛国無罪」を熱狂的に煽り、政権自らの不手際や不正を誤魔化すのは、洋の東西を問わぬ常套手段です。
イラク戦争開戦前のアメリカは、「大量破壊兵器」などという虚偽情報を口実にして「開戦止む無し」に世論を誘導し、ブッシュ政権は支持率を急回復。自らの失政を棚上げにしました。
そんな保身の為に払った犠牲は、あまりにも大きく理不尽であった事は見ての通りです。
日本も、竹島・尖閣騒動が新聞の1面を占める事で、消費増税法の議論や原発事故問題・エネルギー問題が忘れられ、誤魔化されていかないよう注意を払うべきでしょう。
中・韓に外交的狙いが全くないとはいいませんが、あくまでも「あわよくば」といった所で、「おまけ」程度ではないかと思います。

日本は然るべき法的措置をさりげなく取る必要はあるでしょうが、あくまでもスマートに事を運ぶべきです。
16日朝に尖閣に上陸した香港の活動家の例では、「出入国管理法違反」で逮捕・強制送還で済ませるのもある意味正解かもしれないと思います。
中国側も非難声明を出す事で国民の手前「メンツ」を保てますし、商業紙と違い、中国共産党の機関紙である人民日報はこの件を1面扱いしていません。
これは「事を荒立てたくない」という中国政府からの「サイン」ではないでしょうか。

一時の感情の昂りで、将来の国益を棒に振るのは、愛国ではありません。
一国独り勝ちの国益は短期的なものに過ぎませんが、地域や世界全てを巻き込んだウィン・ウィンの関係は長期的な国益をもたらします。
周辺諸国と友好関係を築き、軍事的脅威が軽減されれば、軍事費に膨大な税金をつぎ込む必要もなくなり、経済的利潤は軍需産業の独り占めではなく国民一人一人が享受しやすくなります。

長年、韓国も中国も「反日」を「国内向け」のガス抜きに使ってきました。
外に「仮想敵」を作らなければ、政権がもたなかったからです。
幸いにも、日本は事なかれ主義で集団的自衛権の行使も難しい為、人気取りが出来る上、さしたる実害もないという格好の「甘え相手」だった側面があるように思えます。
それらを「無礼だ」と憤る事と、国と国との外交対応はまた別次元の話し。
まして個人と個人の交流関係など、政治家の人気取りとは全く別の話し。
相手国の苦しい立場を察してあげる「阿吽の呼吸」も、先進国としての「大人の態度」ではないでしょうか。

【佐藤優の眼光紙背】尖閣問題をめぐり国際世論を日本に引き寄せる外交戦略を政治主導で構築せよ / 佐藤優(BLOGOS内)
野田政権の「弱腰外交」を支持する / 宮島理(BLOGOS内)
竹島、「中国の罠」にはまった韓国 尖閣上陸 / 産経新聞 ※8/17追加

必要な節制なき増税は放漫財政を助長させるだけ

議員特権も手放さず、天下り機関と化した独立行政法人も潰さず、国民の信も問わずに消費増税法案を成立させて喜んでいる野田政権と財務省は、とことんアメリカの対日要望しか聞いていないのでしょうか。
その上、増税分の使途は「社会保障の為だけ」としていながら、それまで社会保障に充てられていた一般会計からの歳出が浮く形になるのを狙って、公共事業の話が降ってわいてくるという無節操。(朝日新聞2012/8/4)
赤字になったら節約する、という財務の常識はどこへやら。
これでは永田町・霞が関が贅沢をする為、癒着しているゼネコンや経団連が儲ける為の増税だと言われても仕方がないように思えてなりません。
「デフレ」だというのは家電を中心とした一部の物品だけで、生活に不可欠な生鮮食料品は値上がりが止まりません。増税前から家計の首は締まり始めていました。
第一、「(相対的な)円高」という事は原材料も燃料も輸入し放題の筈なのに、円高還元されている実感がなさ過ぎるのも不可思議です。一体、どこで「間」が抜かれているのでしょうか。

原発再稼動の件といい、野田政権(に限った事ではありませんが)の順序無視は目に余ります。
事故→緊急対応→沈静化→調査・報告→情報公開→対策・新基準制定→基準クリア→再稼動申請→審査→再稼動…というのが最低限の手続きの筈。
予算見直し→必要なら人件費含む歳出削減・借金減額→増税法案提出→本当なら国民投票だが現行法では難しいので解散総選挙→選挙結果で有権者の多数が賛成票ならば可決…くらいの手順は踏むべきではないでしょうか。

「一体改革」という「改革(リフォーム)詐欺」によって消費増税関連法は成立したけれど / BLOGOS内
主張/消費税増税法強行/最悪の談合に国民の審判を / BLOGOS内
【いまメディアで】大手紙、大義なき暴走 消費税増税あおった大罪 / BLOGOS内

竹島『騒動』での韓国の慌てようはどこか異様

ロンドン五輪サッカー男子の日本vs韓国戦の後に韓国のMF朴鍾佑選手が竹島(韓国名・独島)領有を主張するメッセージを掲げた問題について「明白な政治的表現」であり「IOCと国際サッカー連盟(FIFA)の規定に違反する」とロゲIOC会長が述べた(時事通信社2012/8/14)出来事に始まり、韓国サッカー協会が日本サッカー協会に謝罪文を「送った」「送っていない」と報道が錯綜し(朝日新聞2012/8/13-14)、竹島で来月実施する防衛訓練に韓国の海兵隊も参加すると異例の表明をしたり(時事通信社2012/8/15)、かと思えば「光復節」のソウルでの演説で慰安婦問題については述べながら、10日に上陸したばかりの竹島の話題には触れなかったり、揚句にとうとう「(天皇は)韓国を訪問したがっているが、独立運動で亡くなった方々を訪ね、心から謝るなら来なさいと(日本側に)言った」という領土問題からも脱線したただの挑発のような声明が出る有様。(朝日新聞2012/8/14)

当然の如く、日韓両国の新聞、ニュース、ネットには「反発」「抗議」「対抗」「制裁」などの文句が踊り、かなりの世論が炎上しつつあるようです。
それに加えて、中国や香港、台湾の抗議団体(※資金源は中国)も尖閣問題で乗っかってきた形となり、にわかに領土問題を巡って日中韓が騒がしくなってきました。
ですが、ここに来て、今このタイミングで、なぜ韓国は矢継早に行動を起こす必要があるのか?
韓国―それも李明博大統領の「暴走」とも見える一連の発言・行使は、韓国歴代政権が演じてきた人気取りにしては、あまりにも不自然で不可解に思えてしまいます。
発言・行動の裏側はもとより、本人の思惑なのか、裏に別の仕掛け人がいるのか…?
誰が、何の為に、どこの利益になるように動いた結果なのか?
批判の前に、様々な疑問が首をもたげて仕方ありません。
少なくとも、東アジアの安定や発展を望む勢力の思惑でない事だけは確かでしょう。
19世紀から20世紀の間、世界をリードしてきた欧米はリーマン・ショックやユーロ危機で今や斜陽。
次に世界をリードするのはアジアだと予想する有識者も多い中、そのアジアで世界経済に影響力を持つ日中韓が反目し合う事で得をする人達は多分に存在しているのですから。

日本は慌てず騒がず忌諱をせず、先進国として国際的なルールに乗っ取り、必要な手続きをきちんと踏み、打てる手は全て打っておき、あとは泰然自若としているのが肝要ではないかと思います。
ここで対応を誤った場合、国家主権にかかわるだけでなく、折角道が開きかけている北方領土問題にも「悪しき前例」として響いてくる可能性もあります。
その為には、首相以下内閣は国の顔として発言に細心の注意を払い、外務省は裏から表から人脈を通じて両国間の交渉・調整に尽力し、防衛省とその周辺は軽挙妄動せず堂々と構えていて戴きたいものです。
そして、国内外のマスコミ(…には最早期待してませんw)にくれぐれも踊らされないよう、私たち国民一人一人がしっかりと事実を学び、かつ自制心を働かせるべきだと思います。
震災で、日本人の多くは他者を思いやるほどに冷静に行動出来ました。
原発事故で、日本人の多くは国策への無知を悟り、自力でその実態を学ぼうとしました。
国を愛する「熱い心」と、遠い未来を見据える「冷静な頭」を持ちましょう。
私たちだけでなく、その子や孫、そして世界からも「日本は素晴らしい国だ」と思い続けてくれるように。

商談や留学生など時間をかけて築いた民間レベルの関係が、政治家のその場限りの人気取りの度に壊されるのはあまりにも不利益です。
何より、「外交」における「解決」とは、どちらかの「正義」を押し通す事ではなく、両国の「利益」になる妥協点を合意する事ではないかとも思えるので…。

【佐藤優の眼光紙背】竹島問題の対話と国際法による解決を韓国と国際社会に毅然と主張すれば、状況は日本にとって有利になる / 佐藤優(BLOGOS内)
竹島問題は国際世論を動かすチャンスが来ている / 大西宏(BLOGOS内)
尖閣での武力行使を得策ではないと考える中国 / nonreal(BLOGOS内)

責任の所在を明らかにしない国会事故調は「一億総懺悔」を招くまやかし

政府、国会、畑村氏による委員会、民間の四つの事故調査報告書がようやく出揃いました。
関係者の猛烈な抵抗と証拠隠蔽、高線量下の事故現場に調査に入れないなど、いくつもの壁があっただけあり、内容はやはり中途半端にならざるを得なかったのでしょう。
しかし、特に国会事故調査委員会の「人災」=「菅政権の所為」という論調は、一番の当事者である筈の経産省と東電の責任逃れありきの結論に思えてなりません。

事実、原発事故当時の東京電力の元社長を始めとする幹部の多くが本社を去ったものの、東電が大株主の会社や取引先の会社に天下りしています。
SPEEDIのデータを官邸より米軍に先に教えていた文科省官僚、緊急時に「専門機関」としての役目が全く果たせなかった原子力委員会、何の専門知識も持たず「会議」と称した短時間の会合のみを「仕事」にしていたという保安院、事故当時の記録ビデオをまともに公開しようとせず下請けに被曝隠しを強いる東電、大飯原発を手続もなしに再稼動させ活断層調査で自分で自社の配管に穴をあける関電など、刑事責任どころか道義的責任すらとろうとしない原子力村の厚顔無恥は、彼らが原子力を運営するに値しない組織だと公言しているようなものと言えるでしょう。(朝日新聞2012/7/31)

「誰がミスを犯したのかを特定していない」「責任逃れで陳腐な言い訳」(米ブルームバーグ通信2012/7/8)を並べただけの国会事故調報告書は、事故の責任を民主党と管政権にのみ押し付け、原子力を導入・推進して原子力村の隠蔽体質を作ってきた自民党と経産省の責任を誤魔化そうとしているように思えてなりません。

今、非難されて頭を下げている現職の大臣や関係者達には、事故対応への責任はあるでしょう。
しかし、そもそもこのような事態を招くには、一朝一夕では不可能です。
原発は1963年(昭和38年)に東海村の動力試験炉から始まり、49年かけて数を増やしてきました。
そもそも、日本における原子力発電は、1954年(昭和29年)3月に当時改進党に所属していた中曽根康弘、稲葉修、齋藤憲三、川崎秀二により原子力研究開発予算が国会に提出されたことがその起点とされています。
その間、長期政権を独占していたのは間違いなく自民党です。

個人を糾弾する為に責任追及がある訳ではありません。
組織として業界として、健全な運営を続けていく為。それには発生したトラブルと正面から向き合い、同じ過失を二度と起こさないよう対策を徹底する事。それが、運営側にも利用者側にも長期的な利益をもたらす筈です。
「文化によって行動が決まるのならば、誰も責任を取らなくてよい。問題は人がした選択であり、その文化的背景ではない」というコロンビア大のジェラルド・カーティス教授の指摘(英紙フィナンシャル・タイムズ)は、保身や利害あるいは自責の念から口をつぐみ「一億総懺悔」に逃げ込みがちな日本の悪伝統を改める時だと背中を押しているような気がしないでもありません。
プラントや濃縮ウランの7割以上を輸入させられているアメリカの手前があるとはいえ、せめて国内の範囲内では真相究明・公開に努めるべきでしょう。
これは、日本政府、原子力行政、産業界、電力業界の信用問題です。

こんな国会事故調査委員会報告書など何の意味があるのか / BLOGOS内
政府の原発事故調査委員会報告、これで4報告が出揃ったが、肝心のことは触れずしまい! / やぶにらみトーク
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